腎・透析科 DIALYSIS
慢性腎臓病は新たな国民病
腎・透析科は2014年4月に新たに立ち上げました。腎炎・ネフローゼ、急性腎障害AKI(急性腎不全)、慢性腎臓病CKD(慢性腎不全)の診療を行っております。
2013年末での日本全国の維持透析患者数は約31.5万人であり、年々増加しています。透析予備軍である慢性腎臓病の患者数は1330万人に達することが明らかになっており、成人の8人に1人の割合となっています。
早期発見が重要
できるだけ早期に腎臓の病気を発見することが重要であり、病気によっては治癒が期待できます。そのためにも検尿異常が認められたら、外来を受診してみてください。
また残念ながら腎臓の機能が低下し、慢性腎臓病といわれる状態になった方でも、適切な治療を行うことで進行を遅らせ、透析の開始を先延ばしにできる可能性があります。
慢性腎臓病があるというだけで、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患を発症する確率が高くなることが明らかになっており、それらの予防のためにも、血液検査で尿素窒素BUNやクレアチニンCrの上昇、推算糸球体濾過量eGFRの低下が認められたら、一度ご相談に来てください。
腎代替療法について
慢性腎臓病が進行し、末期の状態となった方は腎代替療法が必要となります。腎代替療法には腹膜透析PD、血液透析HD、腎移植があり、当院では腹膜透析と血液透析を実施しております。『最初に腹膜透析をおこなう(PDファースト)』という考えがあり、自身の残っている腎臓の働き(残腎機能)を保つことができ、予後に好影響をもたらすといわれています。患者様の日常生活やご希望も十分に考慮したうえで、最適な治療法が選択できるようにしたいと思います。透析の準備から導入、維持期まで当科で診療致します。
自覚症状がないからといって、検尿異常や腎機能障害を放置していませんでしょうか?気になることがありましたら、腎・透析科外来にご相談ください。